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Official Interview

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MOTHBALLオフィシャルインタビュー後編となる今回は、「W.O.W」収録の4曲について解説してもらった。
地球人にとっては意外なバンド名も挙がっているなど、2人への興味は尽きない。


――では、1曲ずつ解説をお願いします。

Kフレア「まず、今回は『ポップとは一体なんなのか』というテーマのもとに制作している。『自分たちの思うポップはこれなんだ』というものを4曲に紛れ込ませてるんだ。ケケッ!」

――それが今回の軸になってるんですね。

アイスG「あと、『What A Wonderful World』は地球人の趣味趣向が何も分からないところから作っていたけど、前作『We Will Rock You』は彼らの反応を肌で感じた上で曲を作ることができた。今回は更にツアーを回ることでもフィードバックを得ることができたから、たった半年というリリース間隔だけど、世間的な認知度も上がってきていることをも感じながら取り組むことができたんだ。そういう意味では方向性のイメージがしやすかったな。ギギッ!」

――なるほど。

Kフレア「じゃあ、『W.O.W』の説明から始めるか。この曲はヘタしたら聴き飽きるんじゃないかってぐらい同じメロディを繰り返すことで、初めて聴いた人でも一度聴いたら歌いたくなるようなポップさを出せればいいなと思って作ったんだ。一人でいる時なんかに大声で歌いたくなるような曲であればいいな。ケケッ!」

アイスG「歌詞にも出てくる『WOW』は“WORLD ON A WAVE”の略なんだ。直訳すると『波の上の世界』、つまり“浮世”ってことだ。世の中は浮かんだり沈んだり不安定で、そんな中で日々を生きている地球人たちの人生を歌った。だからMVの内容も水がテーマになってるんだ。ギギッ!」

――なるほど。

Kフレア「『Promise』は最後まで手こずった曲で、レコーディング前日にようやくできたんだ。流れに任せて作ってみたらすごく楽しいものになったというか、おもちゃ箱のような曲になったと思う。どんどん曲が展開していって、聴いている人を飽きさせないというのが俺の中では新しいポップだと思ってるんだけど、こういう曲は今の若い人間たちが欲しているものなんじゃないか。ケケッ!」

――最近の若いリスナーは同じ展開が出てくると、飽きてきて曲を飛ばしちゃうっていう話は時々聞きますね。

Kフレア「これは『W.O.W』のように一緒に歌うというよりは、『イェーイ!』みたいなハイテンションで楽しむポップ。1曲目は何度も繰り返しているけど、これはどんどん展開していくという予想のつかなさが面白い。ケケッ!」

――対照的な曲が1、2曲目に並んでるんですね。歌詞に関してはどうでしょう?

アイスG「これはある男が仲間の背中を押してあげる曲。男として生きていくにはいろいろ大変なこともあるけど、それは実は大変なことではなくて幸せなことなんだという話だ。“Promise”という言葉には“約束”という意味があるけど、ここでは『俺がずっと付いていてやるよ』っていう意味で捉えてほしい。ギギッ!」

――ところで、3曲目に「Follow」があるというのはどういう意味があるんでしょうか?

アイスG「全体を聴いた時のコントラストじゃないかな。ギギッ!」

Kフレア「1、2曲目で攻めた分、ここでは普遍的なメロディのある曲を出さないとな。ケケッ!」

アイスG「とんこつラーメンを引き立たせるための塩ラーメンみたいな。ギギッ!」

Kフレア「薄味だけどいいよなっていう。この曲は、そこかしこに日本のインディペンデントな人間達の血を注入してるんだ。ケケッ!」

アイスG「CAPTAIN HEDGE HOGだったり。ギギッ!」

Kフレア「SHORT CIRCUITとかな。洗脳体が情熱的に好きなバンドへのオマージュがあるから、聴く人が聴けば『ですよね!』ってなるはずだ。ケケッ!」

アイスG「この曲は世の中に対してふさぎがちな男が主人公で、くよくよしてる自分と変わりたい自分の会話を歌ってる。“Follow”というのは“付いて行く”という意味だけど、『おまえになんて付いていかねぇぜ』っていうネガティブな自分との決別の曲だ。ギギッ!」

――最後はTAYLOR SWIFTのカバー曲です。

Kフレア「彼女は今や地球のポップクイーンだし、これはポップミュージックの頂点を極めた曲のひとつだから、そういう曲を自分たちでどうやって消化できるのかやってみたかったんだ。作業は楽しかったし、ポップがどういうふうに出来ているのか学ぶことが出来た。ポップっていうのは真ん丸じゃなくて、実はどこかイビツな形をしてるんだなと。どこにも歪みがなくキレイに見えるものは実はポップミュージックにはならないのかもしれない。ケケッ!」

――例えば、J-POP然とした曲は整いすぎてポップに感じられないと。分かる気がします。

Kフレア「ちょっと変なところがないとトータルとしてポップにならないんじゃないか。この曲だって何の当たり障りもなく聴こえるけど、分析してみると実はすごくイガイガしていて、攻めてるんだなってことを感じた。ケケッ!」

――最後に、これまでライブのMCはずっとタブレットで行ってきましたけど、少しずつ人間の言葉を喋れるように訓練してるという話を聞きました。

アイスG「実はそうなんだ。最近、洗脳体とのシンクロ率が上がってきたり、言葉の勉強をしたことによって少しずつ喋れるようになってきている。今度の東名阪ツアーではもしかしたら我々の肉声を聞かせることができるかもしれないな。ギギッ!」

――楽しみにしています!

Interviewed by 阿刀“DA”大志

昨年の地球降臨後、徐々に洗脳活動を活発化させている宇宙海賊チーム「MOTHBALL」。
言葉の問題もあり、未だに大規模なプロモーション(MOTHBALL用語で言うところの洗脳活動)が出来ていないものの、着実にセールスを伸ばしている。とはいえ、この状況は何ら不思議ではない。なぜなら、彼らの楽曲は圧倒的にポップで、一度耳にさえすれば必ず地球人の心を捉えるからである。そんななか9月14日にリリースされる初シングル「W.O.W」は、さらなるファン層の拡大が予想される中毒性の高いポップパンクチューン。
今回はだいぶ地球での生活にも慣れた様子の2人に、彼ら独特の作品論についてじっくり語ってもらった。来週公開予定の後編では「W.O.W」収録の4曲について徹底解説をしてもらっている。なお、いつものように2人はまだ上手に言葉を話せないため、今回もPCを使った筆談形式でのインタビューとなっている。



――2人に話を伺うのは半年ぶりです。なので、まずはこの間の活動を振り返ってもらおうかと。

Kフレア「この半年はやっぱり生洗脳(ライブ)が大きいな。ラボによる洗脳活動の効果もある程度感じられたし、最初のツアーよりもロックス(MOTHBALLファンの総称)の熱量が高かった。それに対してどうやって返していくかっていうことも考えるようになったな。ケケッ!」

――初めての全国ツアーで今まで行ったことのない土地も訪れたわけですけど、反応はいかがでしたか?

アイスG「東名阪は初めてではなかったから、ある程度予想できる部分はあったけど、仙台と福岡は自分たちが思ってた以上にたくさんのロックスが観に来てくれたし、特に福岡はのっけからめちゃめちゃ盛り上がってた。そういうことからも自分たちの存在が着実に広がってることを感じられたし、それと同時にもっといろいろやれるなとも思った。今後、どういう風に自分たちを見せていきたいのか明確にすることが出来れば、結果がもっと見えてくるんじゃないかと思う。ギギッ!」

――対バンイベントに誘われるようになったことも大きいですよね。ただ、これまではホームでの生洗脳が多かったけど、対バンとなると「こいつらはなんだ?」というところから始まるわけですよね。

アイスG「“宇宙人に洗脳されて演奏している5人組”ということすら知らないまま観てる人間がほとんどだからな。その状態からオープンな空気を作っていくやり方はすごく勉強になった。ただ、まだ世間的にはMOTHBALLがいろんなイベントに出るイメージがあまりないと思うから、もっと攻めのスタンスを見せていく必要はあるのかな。ギギッ!」

――バンド内の洗脳体(メンバー)とのシンクロ具合はどうですか?

Kフレア「思い通り操れているところはある。彼らが元々持っていた特性が徐々に分かってきて、それが上手くハマる瞬間が増えてきたし、スキル以上に人間としてのハマり具合が圧倒的に良くなってきている。結果的にそれが演奏にもいい影響を与えていると思う。そこは最初に比べると大きく変わってるな。ケケッ!」

――やっぱり、人間を操るというのはさすがの宇宙海賊でも一筋縄にはいかないものなんですね。

Kフレア「今言ったように各々が持ってる特性は違うから、そこをどう上手く操るかというのはいろいろ試してみないと分からないし、やっぱり時間がかかるな。ケケッ!」

――さて、9月14日にニューシングル「W.O.W」がリリースされますが、制作のペースが早いですね。辛くはないですか?

Kフレア「(即答で)辛い!例えば、今回みたいにトータルで4曲収録するっていう流れが見えてから、『こういう曲があったほうがいいな』っていう全体の音の流れが見えるまではちょっと大変だな。ケケッ!」

――その感覚についてもうちょっと詳しく聞かせてもらえますか?

Kフレア「作品全体を聴いた時にどういう印象になってほしいか、全体の流れがどうなりそうかというのが見えてから初めてひとつひとつの曲に取り掛かるんだ。そうすると、曲ができていくにつれて、『ああ、やっぱり、この曲とこの曲の間にはこういうタイプの曲が必要なんだなぁ』というのが見えてくる。だから、メロディが先に生まれるんじゃなくて、作品全体のイメージからメロディが生まれてくるところがあるんだ。ケケッ!」

――その方向性が見えるポイントはいつなんですか?

Kフレア「うーん、アルバム単位だと、2、3曲出来てからっていうこともあるし、今回は1曲出来たときに中心線が見えたというか、『これでバランスが取れる』と思えた。ケケッ!」

――すごく感覚的な話ですね。

Kフレア「そう。その曲があることでバランスが取れると思えるか思えないのかっていう。ケケッ!」

――ということは曲のストックも貯まりづらそうですね。

Kフレア「うん。『こことここに対して何かが必要だな』と考えながら作ってる部分があるからな。だから、さっきも言ったが、メロディよりも作品全体のイメージを先に作るほうがスムーズに作業が進む気がする。ケケッ!」

――MOTHBALLは1曲1曲をかっちり作り上げていくという職人的な印象が強いけど、実はそうでもない。

Kフレア「そうではない。逆に、『この曲はここのフレーズがこうだから、あっちの曲はこうしよう』みたいに考えたりする。だから実はかなり自由に作ってるんだ」

――それは面倒ですね!

Kフレア「ケケッ! 4曲だったら4曲まとめてアレンジをし始めるから、余計にそういう部分があるのかもしれないな」

――まとめて、ですか?

Kフレア「そう。『この曲のこことこの曲のここは似てるから変えたほうがいい』とか、先にワンコーラス的なものが出来上がってる場合は、全体的に足りないピースを考えながらアレンジしている」

――ひとつの作品のなかでそれぞれ独立しているように見える曲たちが、実は複雑にからみ合ってるんですね。

Kフレア「まあ、そうとも言えるな。俺達の曲は1曲につき3分ぐらいしかないから、そこに自分の好きな要素をなんでもかんでも全部入れちゃうとだいたい似た曲になってくる。だからテンポ感も含めて気にしながらアレンジをしてるところはあるな。ケケッ!」

――ということは、最初から曲順も決まってたり。

アイスG「なんとなく、な。ギギッ!」

Kフレア「どのタイミングで決まるかは分からないけど、『こんなもんかな』って思えるポイントがあるんだ。ケケッ!」

――先ほどからKフレアさんはパズルのピースにたとえてますけど、お2人の場合は「ピースをはめる」というよりも、「ピースが自然と寄ってくる」っていうイメージの方が近いんですかね。

Kフレア「そうそうそう、そういうところもあるな。でも、レコーディングのときは割りとその場のテンションで進めてたりもするんだ。そこは遊びの範囲内というか、バンドの“旨味”みたいなものだな。だから、普通なら修正しちゃうようなちょっとミスも敢えてそのまま残してたりするし、そこが作品の楽しさに繋がってる部分だったりするんだ、ケケッ!」

――なるほど。

Kフレア「だから、俺たちの曲はとことん時間を費やして録っているような、地球の1990年代のバンドの音がするんだよ。90年代は後から修正することを前提にレコーディングなんて誰もしてないけど、2016年にもなると間違えた部分は全部きれいに整えちゃって、結局メロディックパンクなのにEDMみたいな音になっちゃってる。そうじゃなくて、90年代みたいに必死にレコーディングしてる感じがMOTHBALLのギターやベースにはあって、敢えて残している“揺らぎ”のようなものが変に生々しく聞こえるんだ。それが90年代っぽさ……懐かしさみたいなものにつながってるのかもしれないな。ケケッ!」

――いろんな人がMOTHBALLのサウンドを懐かしいと言ってますけど、もしかしたらそういうところによる部分もあるのかもしれないですね。

アイスG「音質はハイファイだけどな。ギギッ!」


Interviewed by 阿刀“DA”大志

~次回予告~

KフレアアイスGが新作「W.O.W」の全てを語る!

最近、徐々にその名を知られ始めた宇宙海賊チーム「MOTHBALL」。ポップパンクリスナーの琴線に触れる優れたソングメイキングで、パンクリスナーのみならず良質なメロディを求める音楽ファンを洗脳しつつある。
しかし、そもそも“宇宙海賊”とは一体何なんのか、そして何よりあの異様な赤と青のモンスターは何者なのか、まだまだ謎が多い。というか、謎しかない。
そこで今回、ミニアルバム「We Will Rock You」のリリースを記念して、MOTHBALLの中心人物(?)でもあるKフレア(Vo. / Key.)とアイスG(Vo. / G)に地球初のインタビューを敢行し、2体の地球での目的に迫った。
今回お届けする前編は、地球侵略前夜から前作「What A Wonderful World」までを振り返る内容になっている。なお、2人はまだ上手に言葉を話せないため、PCを使った筆談形式でのインタビューとなった。


――地球での初インタビューということで、まずは基本的なところからお聞きしたいと思います。そもそも宇宙海賊であるお2人が地球にやって来た理由を教えて下さい。

アイスG「それは私から説明しよう。宇宙海賊MOTHBALLは銀河系のとある星からやってきたエイリアンで、KフレアアイスGの2人組だ。宇宙の様々な星を支配下において、自分たちにとって居心地の良い場所を広げていくことが生業なんだが、たまたまやってきた地球があまりに綺麗だったから、ちょっと寄り道をしてみたんだ。ギギッ!」

Kフレア「俺らは宇宙本部の連中が来る前に、その星にどんな奴らが住んでるのか調査してるんだけど、地球は今まで行った星とは違う不思議な面白さがあって。特に俺の興味を惹いたのは、この星には“善悪”というものがあるっていうこと。しかも、一方で善と言われるものが実は悪だったり、逆に悪と言われているものが善であったりすることが調査しているうちに分かって、さらに興味をもってしまったんだ。本部が来たら地球人は俺たちの支配下に置かれるわけだけども、それまでの間ぐらいは地球人に楽しく過ごしてもらおうと思って、俺らが勝手に自分たちのメッセージを伝えようとし始めたわけ。あくまでもこれは俺らの趣味だから、本部には隠れてやってるんだけどな。ケケッ!」

アイスG「我々にはない“喜怒哀楽”と呼ばれるものがあるところにも惹かれたんだ。ギギッ!」

――地球で言うところの“情”が2人に芽生えてきたんですね。

Kフレア「それが“情”というものなのかどうかは分からないけどな。ケケッ!」

――では、ここで音楽を始めた理由というのは?

アイスG「我々のメッセージを直接言葉で伝えようとしてしまうと本部にバレるから、音楽にメッセージを忍ばせているんだ。ギギッ!」

――お2人は“生洗脳”と呼ばれるライブ活動を行っていますが、5人の人間を洗脳して操ってるそうですね。

アイスG「そうだ。音楽的な素養のある人間を調査して5人を選んだ。Mask #1(通称:1番)の人間は善悪やその矛盾について悩んでいて、Kフレアに近い性格をしていたんだ。Mask #2(通称:2番)の人間は物事を俯瞰しがちで、フラットな物の見方をするところが自分と近いと思った。人間とエイリアンとはいえ、お互いの性格が近い方が洗脳しやすい。言い換えると、“シンクロしやすい”ということだな。だから、洗脳体(人間)と自分たちはほぼ一心同体だと考えてもらっていい。日本人にも分かりやすく説明すると、『エヴァンゲリオン』みたいなものだ。1番が傷つけばKフレアも痛い。2番が傷つけば私も痛い。そういうことだ。だから、我々と直接シンクロしていない分、Mask #3(通称:3番)、Mask (通称:4番)、Mask #5(通称:5番)の洗脳状態はそこまで完璧ではない。なかなか上手くはいかないな。ギギッ!」

――なるほど、分かりやすいですね。洗脳体のお2人、1番と2番は元々どういう音楽に影響を受けてるんですか?

Kフレア「我々のデータによると、1番は幼い頃からピアノを弾きつつ、ギターへの憧れもあって、常日頃ギターバンドをやりたいと思ってみたいだな。NOFX、SUM41、BLINK182といったバンドが好きだったみたいだ。ケケッ!」

アイスG「2番は特に楽器には固執してなかったみたいで、とにかく曲を作ることが好きだったみたいだ。1番と趣味が近くて、The Beatles、BLINK182、CARDIGANS辺りに影響を受けていて、My Little Loverのような日本の音楽も好きらしい。私が日本語の曲を歌うのにはそういう理由もある。ギギッ!」

――では、プレイヤーとして影響を受けているのは?

Kフレア「そんな者はいない。さっき言ったように、1番は幼い頃から鍵盤に慣れ親しんでいたみたいで、日頃の鬱憤を自然と鍵盤に叩きつけていたらしい。その経験が今のプレイスタイルに影響を与えているようだ。ケケッ!」

アイスG「2番が音楽を始めたきっかけは幼い頃に始めたピアノで、しばらくしてギターも弾くようになった。そうこうしていくうちに、楽器を弾くことよりも曲を作って歌うことに強く興味を持つようになったんだ。それで、音楽面ではシンプルだけどメロディアス、歌詞面では文学的な表現を追求するようになったらしい。ギギッ!」

――楽曲制作はどんな形で行われてるんですか?

アイスGKフレアが全て作っている曲もあるし、私が持ってきたイントロからインスピレーションを受けて彼が作る曲もある。もちろん、私が全て作ることもあるし、いろいろだな。セッションをして詰めていくというよりも、それぞれの頭の中で計算して作ることが多い。特にKフレアは口で説明するのが下手だから、曲の大部分を作ってから私に聴かせて、そこから細かい部分を詰めていくことが多い。ギギッ!」

――作詞に関してはいかがでしょう?エイリアンが書く詞としてはあまりにも人間味に溢れていますが。

アイスG「もちろん諸君に伝えたい我々のメッセージ、我々から見た地球人への警告や啓示というのもあるが、MOTHBALLの歌詞の内容のほとんどはこれまでに出会った地球人たちのストーリーだ。そのため人間味があるように感じるんだろうな、なんせ諸君ら地球人の話なんだからな。ギギッ!」

――なるほど、納得しました。では、MOTHBALLで目指している音楽とはどういったものなんでしょう?

Kフレア「ないな。つまり、今の時点である程度やりたいことが完成しているとも言える。ケケッ!」

――なるほど。1stアルバム「What A Wonderful World」(以下、WWW)はとにかくメロディがいいと感じたんですけど、そこを一番大切にしているということですか?

Kフレア「メロディというよりは、“開けた感じ”というか、“人の心に光が差すような音”にしたいという思いがある。だから、メロディ単体ではなく、視界がクリアになるような曲しかやりたくないんだ。ケケッ!」

――その中でもパンクからの影響が色濃く見えます。

アイスG「1番と2番がインスパイアを受けてきたNOFXやBLINK182は、お馬鹿なんだけど芯があって、シンプルなんだけど軽くない。そして、エッジーなんだけどうるさくない。そういう突き抜け感やポップネスからの影響は受けているな。ギギッ!」

――つまり、パンクのアティチュードではなく、音楽的な部分に影響を受けているということですか?

アイスG「少なくとも2番はそうだ。ギギッ!」

Kフレア「1番は、嘘のないものをやりたいという意味でパンクからの影響を受けているかもしれないな。ケケッ!」

――そういう姿勢がパンクと言われるならそうかもしれないし、そうじゃなくても別に構わないと。

Kフレア「そうだな、そこは気にしない。信念がないならパンクはやれないということでもないし、それ以上に根っこの部分で嘘がない音楽をMOTHBALLではやりたいんだ。ケケッ!」

――そう言われてみると、前作「WWW」では「SUNSET」で四つ打ちを採り入れたり、端からジャンルの枠に縛られてないですよね。今の話を聞いて腑に落ちました。

Kフレア「さっきも言ったように、そこに視界が開けるような感覚があればジャンルというものはあまり関係ない。チープな言葉かもしれないけど、音楽は全部音楽だから自分たちの信念が変わらないんであれば別になんでも構わないんだ。ケケッ!」

――もっと広い視点で自分たちの音楽を捉えていると。

Kフレア「ジャンルなんていうのはあくまでも便宜的なものだし、ジャンル分けされることで都合のいいこともいろいろあるだろうけど、そこにはあまり意味を感じていないな。『SUNSET』はみんなで手を挙げて楽しくなれそうだという人間の気持ちを想像して作った曲だし、それでいいんだ。ケケッ!」

アイスG「聴く人が思い浮かべられる何かしらの景色は『WWW』で提供できてるつもりだし、それを大事にしてる。表現方法はなんだっていいんだ。繰り返しになるが、大事なのは“景色が見えるかどうか”だ。ギギッ!」

――前作からは「Fly Away」と「Mayday」の2曲でミュージックビデオが作られたこともあって注目を集めました。初作品の割りに大きな反響があったことについてはどうお考えですか?

Kフレア「俺としては楽しくていいなと思ってる。だけど、全地球人の洗脳という我々の目的から考えるとまだまだだな。ケケッ!」

アイスG「そうだな。地球人を音楽で洗脳するというゴールにはまだまだ遠い。とは言え、突然地球に現れた我々の音楽にみんなよく反応していると思う。ギギッ!」

Kフレア「俺たちの音楽を広める方法というのはたくさんあるだろうけど、音楽の力と見た目の物珍しさだけでここまで反応があるんだから、まだまだこの星も捨てたもんじゃないな。俺たちにもまだ足りない部分はあるけど、もっと面白いことになりそうだなとは思う。ケケッ!」


Interviewed by 阿刀“DA”大志

~次回予告~

KフレアアイスGが新作「We Will Rock You」と地球侵略の今後について語る!

宇宙海賊チーム「MOTHBALL」の謎に迫る初のオフィシャルインタビュー。
後編となる今回は、新作ミニアルバム「We Will Rock You」と今後の地球侵略について、Kフレア(Vo. / Key.)と アイスG(Vo. / G)に聞いた。しつこいようだが、2人はまだ上手に言葉を話せないため、PCを使った筆談形式でのインタビューとなった。


――3/16に8ヶ月ぶりとなるミニアルバム「We Will Rock You」がリリースされますが、「WWW」の結果を受けてどういう思いで制作に臨んだんでしょうか?

Kフレア「1枚目は自分たちの自己紹介的な要素が強くて、俺たちが持っているものをいろいろ提供したし細かい部分にもこだわったけど、今回はそういった情報量を減らした分、個々のメロディや音質に気を配ったかもしれない。ケケッ!」

――前作に比べてメロディの強度が増しているように聴こえるのはそれが理由なんでしょうか?

Kフレア「そうかもしれないな。ケケッ!」

アイスG「音や楽器の数を減らすことで、『WWW』よりも隙間が多いイメージで制作をしたんだ。サウンドが伸びやかに仕上がるようなアレンジを考えたし、曲を聴いた人間がすぐにリアクションをしやすいように作ったところはある。ギギッ!」

Kフレア「そうだな。『WWW』の時に生洗脳(ライブ)に来てくれたロックス(MOTHBALファンの総称。“6番目のメンバーたち”→“6s”→“ロックス”)たちの顔を思い浮かべながら作った部分はある。そこは1枚目にはなかった特徴だな。ケケッ!」

――生洗脳でのフィードバックはお2人にとって大きかったんですね。

アイスG「テンション、曲調、テンポ、温度感が中途半端だと、ロックスのリアクションも絶対に中途半端になるから、明確に反応しやすいようにイメージした部分はある。そうすることで、ロックスにはより強く音を届けられると思うし、ダメだったらそのときはそう反応してもらえればいい。もちろん、多くの人間を洗脳するつもりで作っているけどな。ギギッ!」

――より効果的に洗脳を進める手段をとったと。その結果として、各曲のコンセプトが前作よりも明確になったということなんでしょうか?

アイスG「曲ごとにテーマをセパレートした意識はある。ギギッ!」

Kフレア「必要な音だけを詰め込めたと思う。中途半端な選択はせずに、0か1かで明確に決めていった結果だと思う。ケケッ!」

――手応えとしてはどうですか?

Kフレア「テンション的な部分では『WWW』とさほど変わりはない。単純に良いものが出来たと心底思える。俺たちが1枚目で得た手応えが正しければ、今回もより多くの地球人に伝わるんじゃないかという思いはあるな。ケケッ!」

アイスGKフレアも言っているように、私としては前作よりも音質が良くなったと思う。自分たちが発信したメッセージもブレはない。作品を作ることに対してフォーカスがしやすくなったと思う。今後に繋がる収穫だな。ギギッ!」

――最後の「WWRY」ではバグパイプを採り入れたり、アイデア豊富だと思いました。

アイスG「実は、“各作品の最後の曲は一番遊ぶ”というテーマが我々にはあるんだ。ギギッ!」

Kフレア「リスペクトしているアーティストへのオマージュを最後に表現するという、ボーナストラック的なセオリーを守りたいという思いがあるんだ。これは今後もお約束にしていきたいと思ってる。ケケッ!」

アイスG「『WWW』の最後の曲はスケートパンクだったし、今作はアイリッシュパンク。『じゃあ、次は何にしよう?』と考えるのも楽しみではある。ギギッ!」

――お2人の存在も徐々に認知され始めて、生洗脳に訪れるロックスの数も少しずつ増えてますよね。

アイスG「せっかく人間を利用してやってるバンドだから、普通の地球のバンドみたいな活動はしたくないんだ。だけど、直接曲を聴かせることが1番効果的な洗脳方法だから、それをなくすことはできない。だから、今後も生洗脳をやるからにはもっと効果的な演出や雰囲気作りを考えていかないといけないし、そうするべきだと思ってる。前作を出してからまだ10回も生洗脳をやっていないけども、そのクオリティはもっと追求していきたい。ギギッ!」

――生洗脳でのMCはタブレットの音声で行っていますけど、人間の言葉を喋るのはまだ難しいですか?

アイスG「そうだな。もちろん、私もKフレアも地球人の言語は理解しているけども、お喋りがリアルタイムで出来るほど1番と2番とのシンクロ率はまだ高められてないんだ。ただ、喋らないということは逆に武器になっているとも思う。機械の音声で喋ることによって、地球人が喋ると気持ちが入りすぎてしまう言葉をよりフラットに届けられるメリットがあるんじゃないかと思う。ギギッ!」

――今後、言葉を話すようになる可能性は?

アイスG「それは今後のシンクロ率次第だな。ギギッ!」

――MOTHBALLの音楽は一度聴いてもらえさえすれば絶対に好きになってもらえると思うんですが、その辺りの自信はいかがですか?

アイスG「楽曲に関しては自信がある。生洗脳は精度を上げていく必要があるけど、地球のバンドがやっていないことをやるというスタイルは確立されているから、後はそれを広めていくためのきっかけをたくさん作っていくことが必要だと思う。ギギッ!」

――ちなみに、今回の作品は“洗脳3部作”の2作目だという話を聞きました。近々、完結編が出ると思っていてもいいんでしょうか?

アイスG「そういう計画はある。ただ、それで終わりではないけどな。ギギッ!」

Kフレア「実はその断片が出来つつある。次は間違いなく今回と同じかそれ以上のものが出来る予感があるな。ケケッ!」

――こういう新しい形態のバンドというのは、どこかしら活動が探り探りになる傾向がありますけど、お2人にはそういう迷いはあまり感じないし、やるべきことが明確に見えてますよね。

アイスG「まあ、エイリアンだからな。ギギッ!」

Kフレア「目的ははっきりしてるし、その目的を達成するための音楽なわけだから、そこで迷う理由はないんだ。ケケッ!」

――音楽としては間違いのないものを作ってますが、なにぶんこの星では新しい存在なので、人によってはとっつきにくいと思われてるように見えます。このことに関してはどうお考えですか?

アイスG「地球人がやっているバンドだと、その人間の人となりが曲に出すぎてしまってメッセージをフラットに届けられなくなってしまう。その点、エイリアンには人となりなんて概念はないし、我々に関する情報がより削ぎ落とされた状態で曲を聴いてもらえれば、もっとピュアにメッセージを受け取ってもらえると思う。ギギッ!」

――音と言葉だけを純粋に受け止めてもらえればいいと。

Kフレア「そうすることによって俺たちがやっていることの本質的な部分を感じてもらえるはずだ。ケケッ!」

――では、今後の目標は?

アイスG「純粋にロックスを増やしていくことだな。ギギッ!」

――地球には夏フェスというものがありますけど、そういうものにも興味はありますか?

Kフレア「どんどん出して欲しい。ケケッ!」

――他の地球人との対バンも歓迎?

アイスG「もちろんだ。既に1番と2番が洗脳前に親交のあったバンドとの共演もしているしな。どんどん来るがよい。ギギッ!」


Interviewed by 阿刀“DA”大志

~次回予告~

謎の1から5ついて大解剖!

今回は、新作ミニアルバム「We Will Rock You」のセルフライナーノーツをお届け!曲を再生しながら読むのがオススメだ!
いい加減めんどうだが、2人はまだ上手に言葉を話せないため、PCからテキスト形式で(ry


01. Starting Over

地球に於いて、愛というのはとても大きなテーマらしいな。生き方すらも改めるほどの熱量をもってすれば、変わらぬことなど無いかもしれない。
#2いわく「いつだって青春はポップパンクと可愛い女の子」とのことで、「アメリカンパイ」というラブコメ映画のサントラのような空気感をイメージしたようだギギッ!(アイスG)

02. Statement

オレ達は人間に対して憂いている。
なぜなら、お前達は憎み合い、なすりつけ合い、狂い、哀しみに暮れるんだ。それが人の生き方なのかと…
だから我々は2つの選択肢しかない事を教えてやったまでだ。 希望はそこに有るはずだ。
ただ、エンディングは人間へのリスペクトを込めたけどなケケケ。(Kフレア)

03. Wind

この男は毎年同じ日に石の前で酒を飲んでいるんだ。
コイツはある友達といつか会える事を希望に、そしてそれまでは必死に生きる事を誓っていた。
だからその石の近く、川沿いの道に急に吹いた風のようなピアノから始まるんだ。ケケケ。。(Kフレア)

04. Nobody Knows

我々には知る由も無いが、なぜだか地球人は皆「自分の生まれてきた理由・意味」や「自分は何者なのか」の答えを見つけるべく生きているようだな。
だがそんなことは関係ない。諸君は我々のロックスだ、それが理由であり意味である。
迷った時、困った時、このメロディをただシンガロングすれば良い。
サウンドのイメージはLADY GAGAから来ているらしく、仮タイトルが「GAGA」だったのはここだけの話だギギッ!(アイスG)

05. SAKURA

日本という国には四季があり、出会いや別れの多い春という季節に咲く桜という花にはとても強い思い入れがあるようだな。
宇宙調べによると、桜の花びらが散るスピードは秒速5センチメートルらしい。
この手のメンチメンタルな曲調は#2の最も得意とするところらしい。今後この路線にも期待だなギギッ!(アイスG)

06. WWRY

このミニアルバムのタイトルを冠した曲だ。
ヨーロッパのある地方から生まれたとされる音楽が基盤となっている。
楽しそうだろ? 歌うともっと楽しいぞ!
2枚のアルバムの最後には、オレ達がお前達以上に楽しんだ曲が入っている。そしてそれは生洗脳への招待だ。
色々な都合もあるだろう。いつか我々とこの歌を唄い楽しむといいぞケケッ!(Kフレア)